がん患者の父

娘が膵臓がんになった。まさかまさか、痛恨の極みです。

久しぶりの来宅

久々に娘の家族が遊びに来ました。いちばん寒い季節なので、ムリをしないで、暖かくなってから来なさいと制していたけれど、泊まりは止めて日帰りで、ということで折れました。婿殿の運転で、一人息子とともにやってきました。


暖かくなるのには、まだだいぶ先があります。言ってしまってから、娘の余命のことを思うと先送りは受け入れられないかもしれないと反省しました。


すでに老人である自分のことなら、日常的に「もう先がないなあ」と慨嘆することが多々ありますが、娘もその境遇にあるのではないかと思うと涙します。本人には、余命については、ぜんぜん伝えておらず、なにも知らないのですから、なおさら、悲痛です。


娘は炬燵に入ってテレビをみたりして休んだり、家内と台所を手伝ったり、元気に動いています。姉もきて、いろいろしゃべり、一人息子のスポーツや成績のことで、屈託なく笑ったり。のんびりとくつろいでいます。


いまの家は娘たちが嫁いで、ずっとあとに移ったものだから、本人たちが自分たちの好みのものを飾ったり、勉強したり、就寝したりした思い出の部屋というものはありません。


ただ、小さいときからたくさん写した写真は、いまもいっぱい壁やボードの上に飾ってあります。もちろん孫娘、孫息子の写真も山ほどあります。


娘がなにげなく、そうした写真の前で立ち止まり、小さな額を取り上げて、ほこりを払うような仕草をしているのをみると、やはり寒くても来てよかったのかなと思います。


しかしながら、だれも娘の病状については話題にしません。婿殿は大のアルコール好きで、これまでなら、うちに来ても缶ビール1ダースくらい飲み干していた。酒好きの私もあきれていましたが、娘の病気がわかってからは断酒しています。願掛けか、覚悟か。
そんな婿殿のまえなので、夕飯時にこちらも控えてしまいます。


バイト帰りの孫娘がケーキをもって遅くに寄りました。孫娘は今春、大学を卒業予定、すでに金融関係に就職がきまっていますが、ヨーロッパ旅行の費用をためるため、バイト二つを掛け持ちしています。


孫娘と孫息子は、いとこ同士。両方とも親族との付き合いが、ほとんどない方なので、長女と次女の子ども同士は小さい時から仲良し。一段とにぎやかになってケーキを食べ、お茶をしてたら、遅くなりました。みんなに見送られて娘たちは帰っていきました。


翌朝、この地では珍しく一面の雪の朝でした。