退屈な80代

還暦、古希、傘寿を過ぎて 日々思うことを綴ります。

失われた30年

 来年の厚生年金額の改定通知書が、日本年金機構からきました。
 ぼくは、月額818円アップです。
 連れ合いは、月額215円アップです。


 二人合わせてラーメン一杯です。いやいや、ラーメンも1300~1500円がザラになりました。なんでも値上げの勢いに、豚骨もチャーシューも足並み揃えています。「ララ・ポート」のフードコートで、涙ぐんでいる老夫婦がいたら、それは、ぼくたちです。これから年金をもらおうと思っている方に水をさすようですが、これが年金暮らしの実態です。


 ぼくたち夫婦は、40年サラリーマン就業の標準的なモデルにあたります。総額いくらもらっているか、こればっかしは、ちょっと気恥ずかしいので公表しません。なんしろ、モデルの一員になるなんて、思いもしなかったですがね。このモデル、どこをどう見ても、いいラインがありませんね。


 すでに年金をもらっている方はご存知でしょうが、この通常の振込通知書には後期高齢者保険料、介護保険料、所得税、個人住民税が一括徴収されていて、年度末には、源泉徴収までされています。むかし、964(クロヨン)と行って、税務署はサラリーマン9割、自営業者6割、農水産業4割と所得を把握していました。


 取りやすいところから取るのが、徴税の常道です。いま年金受給者は10割がっちり把握されています。ですから、年金の振込額は名目より、ずっと少ないのです。模範的な優良納税者です。裏金議員と大違いですね。


 政治家やエコノミストたちが、よく「失われた30年」といいます。何が、失われたのか。一言でいえば「経済成長」です。バブル崩壊の頃から、アヘ政権まで、ざっと30数年間、企業倒産やリストラが相次ぎ、社会不安から暮らしの中身が低下、とりわけ国際的な競争力がぐーんと落ち込みました。ぼくの雀の涙の預金は、まったく自己増殖することはありません。利息なんて、死語同然です。


 アベノミクスは、無理な金融緩和のほかにめぼしいものがなく、官製株高と金融緩和をどう収束するか迷っています。ぼくは必ずしも経済成長を望みません。要は分配の公平です。アべのように貧富が拡大するのを見て見ぬふりをする政策は愚策です。


 自民党の経済政策は、金持ち企業と富裕層を優遇するもので、自称、そこそこ中流気分の人たち以下は、相手にしていないのが本音です。自公政権からすると、貧乏人は努力を怠った「自己責任」が招いた結果と冷たいのです。


 この国の富裕層というのは、年収3000万円以上、保有資産1億円以上、というのが一般的な相場です。こんな富裕層は、人口で言えば112万人くらい、世帯数で言えば、わずか6万世帯しかいません。


 もう一つのデータ。この国の大企業は、概ね50億円くらいの内部留保金を抱きしめています。あのトヨタだと、おそらく数十兆円の内部留保を持っていると見られています。こうして国家予算のおおよそ5倍近い内部留保金を大企業全体でかかえています。いざ、というときのため、設備投資のため、開発研究のため、などと称して、本来、働くものへ還元されるべき利益が貯蔵されてしまっています。30年間、月給がアップしない秘密の一つです。


 自公政権は、顧客様として優遇しているのは、こうした富裕層と大企業なんです。その2つの枠にハマらない人たちは、自民党からすれば、”その他大勢”なんです。それなのに、その他大勢の人が自民党を支持するのは、勘違いでしかないと思います。


 この「失われた30年」と、ぼくの退職後の人生は、ほぼ重なっています。個人的には、誠に不幸な時期に暮らしてきたものだという感慨がありますね。下記の表は、元の職場の後輩が作ったものですが。平均年収が下がっています。働いても働いても、月給がアップしなかった30年なんです。社会保障や教育に回す財源は、いつもなくて、海外へのバラマキとアメリカ製中古兵器を買う財源はいつも出てくる自民政治です。

    


 「失われた30年」は、いうまでもなく自民党政治の30年でした。2009年から12年にかけて3年間だけ、民主党政権がありました。この民主党政権の実績は、「こども手当」(いまは児童手当)と高校の授業料の無償化です。この政策は、アベ政権でも後戻りできませんでした。つまり、国民が必要不可欠と歓迎した政策でした。


 暮らしを良くするためには、異なる意見を持つ政党、政治家が入れ替わる政権交代が、社会全体を改善する潤滑油になる例ですね。今や全国に9000軒を超す「こども食堂」は、しだいに「兼・高齢者、孤独者食堂」に”多様化”しています。


  壁に向かって独りホーレンソウのおひたしやサバの煮付けを食べている子どもたちは
「こんな国で将来が明るいのかなあ」、高齢者は「つまらん人生やな」とこぼしているかもしれませんね。


 昨年暮れ、あのキシダメが一人前3万7千円のすき焼きを食べていたことを思い出します。本物の為政者なら、高額のうまいすき焼きを食べつつも、一般国民も、こうしたすき焼きが食べられるような生活水準に引き上げるには、どうすればいいか、そこへアタマを注力すべきなのですが、アヘ, スカタン、キシダメに望むべきもありませんでした。自民党というのは、そういう政党なんですね。

      



     



      

       (FACEBOOKから引用しました)


    裏金議員、統一協会議員を落選させましょう!!


   汚染水と自公維国に気をつけよう!

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