いい選挙でした
TV画面が現れた瞬間、ぼくは親指をキュッと立てましたね。
それから、お気に入りのサッポロ黒ラベルの缶ビールのお代わりを冷蔵庫に取りに行きました。うまいですね。スカーッととします。これで、まあ、生きている間、日本国憲法が改悪されることはないだろう。そんな感慨も呑み込みました。
総選挙。いつものことですが、投票時間が終わる午後8時にTV局が、出口調査などを元に当確予想を流します。一票も開いていないのに、当確が打たれる候補者がいますし、そのやり方に疑問がありますが、まあ、そこは措いといて、全体の流れも予測できます。
ぼくは、この選挙で「改憲勢力」がどれほど力をなくし、「護憲勢力」が、どれほど力をつけるかを一番心配していましたので、ほっと安堵の気持ちです。
これで、自民党はじめ改憲勢力は、かなり長期的に改憲を叫ぶのはばかれるでしょう。次の総選挙は4年先、だいたい途中解散がつきものですが、たぶん2、3年先まで安泰でしょう。
改憲勢力は、いわゆる「解釈改憲(憲法の条文の改廃を行わず、こうも、ああも解釈できるという手法)」で、世界で第三位の軍事予算を持ち、世界第4位の軍事力を保有するまでになっています。その軍事力=戦力について政府は、「必要最小限の防衛力」であって、戦力に当たらないと詭弁を弄んでいます。これが通るなら、世界には米中以外の諸国に軍隊がいないことになります。
現行の憲法でさえ、そんなふうに無視する有り様ですから、改憲勢力が望む改悪ができると、一体、どこまで暴走するか。恐ろしい事態がきます。彼らは天皇主権、基本的人権の制限、軍事大国化を目指していいます。スナバ首相は、カチカチのタカ派で、「徴兵制を拒むようなヤツは銃殺だ」と言い切っています。こんな改憲勢力の芽を摘んだ今回の選挙は、いい選挙でしたね。
ぼくの願いは、平和憲法制定から100周年になるのは2047年ですから、あと23年。そこまで続けば、すべての国民は、この憲法下で生きてきたことになり、もはや国民の血となり、肉となるでしょう。国際社会でも今以上に模範的憲法と評価されるのに違いありません。
なんせ、天皇の神勅とされた明治憲法は敗戦後の1947年に無効になるまで57年間、一度も改憲されずにもちました。大正デモクラシーのころ、一部に改憲勢力があり、主に天皇の統治権を強くしろとかの声がありました。昭和に入り、天皇の神格化が進みますと、一切の言論の自由を制限するようになります。改憲を求める声は封殺されました。
ここに現代の改憲勢力が、いかなる思惑を持つ人達であることが推察されます。当時、改憲の声をあげれば「不敬罪」として警察に検束され、社会的に葬られ、場合によっては拷問死したにちがいありません。
大敗した自民党は、改憲に色気を持つ若干の政党とグルになっても、とうてい改憲発議に必要な3分に2に届かかないうえ、経済や安全保障、なにより政局の安定が喫緊の課題だろう、憲法問題は当面の課題ではないとの見方が世論となりうるでしょう。統一教会、裏金問題などアヘ政権は、日本の政治の再生に喝をいれる大きなきっかけ、いい仕事を残してくれましたね(拍手)。
欲を言えば、投票率、推定53%と言うには、あまりに低すぎます、これがせめて63%位になっていたら、それと、立憲など野党が野党統一戦線を組んでいたら、もっと自公に大きな打撃を与えていたことでしょう。たぶん自民党は第二党に沈んだと思われます、この点は、惜しいことをしました。
ビールを飲みながら、こういう気分がいいときは、お気に入りの楽曲を聴きます。心が和らぎます。アメリカ映画『ゴースト/ニューヨークの幻』のテーマ、「アンチェインド メロディ(unchained melody)」は、いい曲です。若いころのデビ ・厶ーアが飛び抜けて可愛いかったほかは、あまりおもしろくなかったけれど、流れる曲が最高でした。
「UNCHAINED」とは、縛られない,解放された、という意味なのですが、歌詞には特に触れていません。まあ、切ない,切ない恋心を歌い上げています。世界的にヒットしました。ライチャス・ブラザーㇲ、E・プレスリーはじめ日本の多くの歌手もカバーしています。
でも、あの"奇跡のおばさん”スーザン・ボイルが歌っているとは知りませんでした。想いを込めた、いい歌いぶりです。また、チェロの独奏もいい味を出しています。時間があれば,お聴きください。
気をつけよう、汚染水!!