がん患者の父

娘が膵臓がんになった。まさかまさか、痛恨の極みです。

元気に泊りがけで

抗がん剤の投与ができた翌日、娘はひとりで電車を乗り継いでやってきました。病気になってから、電車でくるのは初めて。一時間半はかかります。


何度も車で迎えに行くと、言いましたが、行ける、行けると言い張り、やってきました。
午後の電車は、どれもすいていて、そのうえエアコンも効いているんで、しんどくなかったと元気なものです。


投与の翌日なのに、これといった副作用もない様子でした。久しぶりに会った娘は、やはり痩せこけていて、顔つきもややきつい感じ。首筋や腕もふっくらさが消えています。


50代の前半にしては、やつれているようにもみえました。親としては、ただただ不憫なので、そういうことに触れる会話は厳禁と緊張します。


それでも一人息子のあれこれや、心配してくれている大勢の友人のことなどを早口でしゃべりまくり、おやつも夕飯もみんなと同じようにたいらげて、ソファでくつろいで、スマフォをチェックしています。


そのかぎりでは、重い病気に苦しんでいる様子はみられません。こうした穏やかなで苦しみのない日々が、長く続くことを祈らずにはおれません。


いろんながん情報に接しますと、膵臓がんはいまも難治がんの筆頭クラス。早期発見さえすれば、胃がん、大腸がん、乳がんなどの治療効果は目覚ましく進展していますが、胆肝膵といった部位のがんは、なかなか顕著な実績が現れないようです。


ある本によると、製薬企業では、新薬の開発はNxTが優先課題だとあります。Nは人。Tは治療期間。つまり患者が多く、治療期間が長期にわたる疾病ほど、開発にかけた投資の回収とともに儲かる、という理屈。


なにごと資本の論理と連動している現代とはいえ、苦しみつらい思いをしている少数派にとっては、身もふたもない話で、りつ然とします。


国民の疾病の克服というような課題こそ、国家目標の最重要課題だと思いますが、アベのバカ面なんか見ていますと、とてもじゃないが、望むべくもない。


一泊した娘は、機嫌よく、車で送るという提案を受け入れず、電車にのって帰りました。
心配した姉が途中の駅までまで送って行きました。