退屈な80代

還暦、古希、傘寿を過ぎて 日々思うことを綴ります。

B級ランチ

 わが街に牛丼の「吉野家」が,一軒もない。
 これは、ちょっとショックですね。


 人口11万人、大阪府内にも関わらず、です。「吉野家」は大阪市福島区吉野地区がゆかりの店舗。ぼくが通った中学校は、吉野も校区にしていました。まあ、それは、どうでもいいのですが(笑い)、「吉野家」が今月から新しいメニューを売りに出したので、それを食べてみたかった。で、調べてみると、わが街にあるはずの「吉野家」が、いつのまにか姿を消していたのには、驚きました。


 このことは、わか街に住むか,通うかしている住民やサラリーマン諸氏の懐具合が、よくなったのか、悪くなったのか、それとも、「吉野屋」の牛丼の味が、万民向きでなくなったのか。

 老夫婦の楽しみは、食べることにありますので、連れ合いと気分転換を兼ねて、ランチにB級グルメを利用します。クルマで15-20分の生活圏で探します。夕飯の方は、夜の運転が危ないし、なにしろアルコールが飲めなくなるのがイヤなので、もっぱらランチ専門です。


 B級というのは、いわゆる郷土料理のようなものでなく、ぼくの感覚では、全国展開しているファーストフード店のことです。「高くて、うまい」高級店ではなくて、「安くて、うまい」企業努力をしている店という程度のことです。


 「吉野家」ショックで、改めて近辺の事情を思い起こせば、パスタの「鎌倉パスタ」、「サイゼリア」、焼き肉の「くらべこ」、回転すしの「バリュウ」、「スシロー」、ベーカリーレストランの「サンマルク」も近辺から撤退しているじゃあーりませんか。どうもサンマルク系の撤退が目立ちますね。


 「いきなりステーキ」が国道筋に華々しくデビューしたときは、美味しいものだから、よく食べに行ってましたが、アッという間に消えてしまいました。「モスバーガー」、「バーミアン」も、あっさり消えましたね。


 逆に新しく進出してきたのは、長崎ちゃんぽんの「リンガーハット」、天ぷらの「参天」、「スターバックス」、それと興亡著しいのが、国道筋を中心にあるラーメン屋さん。ゆうに10店はあります。ラーメン屋さんが閉店したら、その跡は、また別のラーメン屋さんだったりして、ラーメン屋さんの栄枯盛衰は、すごい。うどん屋やそば屋さんを凌いで、活力があるのか、競争が苛烈なのか。


 youtubeで飲食店の楽屋裏を密着取材したものがたくさんあり、ぼんやり、かつ丼やカレー屋さんの一日を眺めていますが、まあ大変です。早朝から仕込み、膨大な量のネギやキャベツの刻むあたりから、ランチ時間に間に合わせる段取りのハードなこと、「安くて、うまい」ものへの執念を見ます。


 というわけで、B級ランチ愛好者ですが、和食で知られる某店では、連れ合いが食べた「親子丼」が1200円、ぼくが食べた「キツネうどん」が920円でした。人件費や物価の値上げを反映してか、値段が上がっていました。ワンコインで昼飯、という時代は、今は昔とはいえ、この物価値上げの激しい動きは、すでにインフレ突入を感じさせますね。


 「失われた30年」のあと、緩衝期がなくて、一挙にインフレを突き進むのかな。昼飯代が
アップし、漱石や野口英世一枚で足りなくなると、客足は遠のくに違いない。この値上げと客足減というサイクルにはまると、飲食店に限らず、景況は最悪のスパイラルにはまります。怖いな、インフレ到来!!


 今春の賃上げは例年になく、高めの妥結が続いていますが、中小企業ではなかなか望めない。個人消費がGDPの約6割を占めますが、エンゲル係数が上がると、暮らしがぎすぎすと余裕がなくなります。わが住む街は、毎年、千人くらい人口減していると聞く。


 B級ランチ店の興亡は、街の盛衰とリンクしているようですね。「吉野家が増える街」と「減る街」いう経済指標が、出来るかもしれないね。


 余談ながら、国会議事堂には衆・参、中央と三つの食堂があって、議員専用席のほか国会見学者らも利用できますが、それぞれに運営会社が違う。各種カレーが770円から1100円くらい。ネットにある「SHARE NEWS JAPAN]の投稿欄から、引用させてもらった写真下が、議員会館食堂のランチ定食の一例、、。


 値段は750円だそうです。量も多い、彩りも十分。写真を見ての感想としたら、めっちゃ
安いんとちゃうやろか。こんなん腹いっぱい食らって、午後からの審議には、気持ちよく居眠りするんだろうな。


  気をつけよう、汚染水と自公国維!!

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