退屈な80代

還暦、古希、傘寿を過ぎて 日々思うことを綴ります。

中くらいの春

  タイガースが頑張っています。矢野監督は3年契約.、3位、2位と来ているので、最終年は優勝で飾りたいでしょう。


  優勝となれば、なんと16年ぶりという快挙?!この優勝から遠ざかっている期間の長さが、老舗阪神の名より実が弱いところです。今年はどうなるやら。


 フアンにとっては今の時期、勝てば勝つかつほど、岡田監督(2008年)のとき、ぶっちぎりに独走したにもかかわらず、最終ゴールで9連敗してVを逃した悪夢がよみがえります。阪神フアンというのは、気苦労が多いのです。


 好調の原因は、ルーキー佐藤の大活躍のほかにサンズ,マルテ、大山の打撃陣がリーグトップの本塁打数や打点数をかせいでいること、先発投手陣がいずれも責任をはたしていることにつきます。活気が活気を生んでいます。その限りでは、監督の采配上の余地がないほど、うまく回っています。


 しかし、ぼくが期待する藤浪投手がまた悪癖が出て、ファームで調整となったは残念なことです。対DeNA戦、悪送球の次にデッドボールを投げて5回降板した場面を見ていましたが、7四死球と大荒れ、まだイップスが治りきっていないのか、心配です。


 今季はコロカ禍の感染状況しだい、9インニング制、無観客試合、それに開くか開かぬか、いまだにあいまいな東京五輪による影響など不安定な要素がからんでいますので、なにがどうなりますやら、わかりませんが、いまのところ、阪神好調はぼくの心身のもよい影響を与えてくれています。


 さて、もう一つの歓びは、この日曜の夜おそくにやってきました。衆参両院の三選挙で、自民候補が全敗しました。スカタン政権に暗雲が濃くなりました。


 ようやく、こころある有権者は、アベからスカタンに続く自公政権にきついオキュウを据えたのです。現金なもので、飲んでる焼酎が、がぜんうまく感じましたね。


 かつて広島に単身赴任していました。被爆地のせいか、子どもたちへの平和教育が非常に盛んなので感心しましたが、なぜか選挙では、戦争の再来を拒まない自民が強い土地柄です。沿海部いがいには、これといった産業がないからでしょうか。


  しかし、ぼくがいました1992年の当時,自衛隊の海外派遣を合法化するPKO協力法が成立したことに反発、参院選挙区に「護憲・ヒロシマの会」公認の無名の女性候補が「非武装中立」を叫んで、現職を破ったことがありました。ヒロシマには、平和希求の願いを通じて
"異変"を敏感に反応する民意があると思います。


 今回の選挙では「カワイ・バカップルの大規模買収事件」が響いて、野党系の音大出のフリーアナウンサーが有権者の目をさまさせました。よかった。とはいえ、まだまだ「めでたさまも 中くらいなり おらが春」という感じ。


 自民党というのは、いまさらですが、スカタン内閣の大臣のうち、なんと6割が世襲です。自民の国会議員の5割が世襲です。歌舞伎役者や茶道や華道の家元の話ではありません。政治家です。


 政治家もしくは政治屋が「家業」になっているのです。彼らにとって家業の集まりのなかで 「これまで通りの家業」がいちばんラクなのです。変わること、変えることが本能的に嫌いなんです。


 かつて、あのアベは国会で、家庭の主婦はどれくらいのパート代を稼いでいるかと尋ねられて「月25万円」と大真面目に答弁。財務大臣が長いアソウは、「インスタントラーメン1袋いくらくらいか」と問われて、「400円くらい」と答えて呆れさせました。


 農家育ちだというスカタンも、政治屋家業に染まってしまい、高級パンケーキとコーヒーで5000円のおやつ愛好者です。元防衛大臣のイナダは100万円の腕時計をしていると伝えられています。先進国ではトップの歳費を得るこの国の政治家は、すぐ金権亡者になってしまい、家業化になるゆえんです。 


 ちなみに彼らは、年収はボーナス込みで2200万円、領収書いらずの交通通信滞在費1200万円、非課税の立法事務費780万円、合計4180万円もらっています。このほかに三人の公設秘書費が約2000万円支払われています。両院議員は同額で、役職につけば,さらに跳ね上がります。国会で居眠っていても入ってくる美味しい家業です。


 いろいろな国際社会の指数をみると、国民総所得は3位ですが、幸福度ランキングは58位、出生率184位、ジェンダーギャップ指数121位、報道の自由度58位です。なんといういびつな形であることか、わかります。永年の自公政権が築いた実績です。


 自民党の連中に庶民感覚はありません。東京育ちで親から引きついで、住んだこともない選挙地盤をもらって、家業にしています。国民一般が感じるような生活感覚を持たないけれど、「国民の命と生活を守る能力は優れている」。そんなわけがあるはずがないのです。


 虚偽答弁、改ざん、捏造を繰り返せば、不正不公平は逃げ切れる。国会で議論なんかせずに閣議決定で国策を勝手に改めることに、なんの異論を持たず忖度一途の連中が、喫緊のコロナ対策はじめ安全保障、周辺諸国問題などについては、まっとうな政治ができるか。そんなはずがないじゃーありませんか。


 ことしは、かならず総選挙があります。彼らを野ばなしたのは、有権者の責任でもあります。世直しのためには、ごくごく普通の生活感覚を持ち、当たりまえの民主主義の原則を守る政治家を選ぶしか道はありません。

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