退屈な80代

還暦、古希、傘寿を過ぎて 日々思うことを綴ります。

サスペンダー

 年の暮れというのに、お金は貯まらないけど、内臓脂肪はたまります。


 腹は出る出る、ベルトの穴は足りない。ポッコリお腹というのは、主に女性の出っ腹を、可愛く慎み深く表現したものです。中高年男性の肥満バラは、ビール腹とか、太鼓腹とか、横綱級と言ってからかわれます。


 ぼくは、この十年間、すでに四回も腸閉塞で入院、痛い目にあってます。そのうち三度は手術していますが、完治しません。モノの本を読んでも、完治は難しいとあります。ですから、お腹が出てくると、また腸閉塞か、危険を予知しす。


 実際、腹が出ますと、苦しい。立ち居振る舞いが鈍くなります。80老の振る舞いですから、軽快さには及びませんが、比較的ラクにしたいと思いまして、サスペンダー(英国ではブレイシーズ)を復活することにしました。


 以前も使いましたけれど、突っ張りすぎて、肩がこるのがイヤでやめていました。今回購入したのは、背中側がX字交差して、クリップは逆Y字型、二か所止めなので、しっかりしています。ベルトと併用するには禁物です。腹圧がぜんぜんないので、袋の中に入ったような軽みを感じられます。


               (Google画像検索から引用)


 サスペンダーをすると、思い出すのは、イタリア映画「愛の嵐」に女優シャーロット・ランプリングの姿ですね。ユダヤ人女性を演じ元ナチ将校との倒錯愛ドラマ。ナチの制帽をかぶり、トップレスにサスペンダーをつけて妖艶に踊るシーンは、ゾクゾクするような、猟奇的でした。この女優さん、高齢になってから、いい味がにじみ出るイギリスの名優になりましたね。


 『明日に向かって撃て』のポール・ニュ―マンもサスペンダー姿がカッコよかった。キャサリン・ロスを自転車の前ハンドルの乗せて走る回る。主題歌「雨にぬれても」の曲がかぶさって、実にいい場面でした。


 これらのサスペンダールックから推して、ほんらいは肥満者用に作られたものでなく、モーニングやタキシードの下にも着用するフォーマルなものだったらしいが、いま性別問わず、年齢不問のフアッションの一部になっています。


 ぼくのような内臓膨満型にとっては、ありがたいアイテムですね。ほんとうは、腹を引っ込ませる努力をしなければなりませんが、、、。

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