ZOOM勉強会
パソコン(以下PC)でホームページ(以下HP)を作っています。
同好者のサークルに入っていますが、三密を避けるため流行りのZOOMでリモート勉強会を開くことになりました。従来は対面授業を公民館でやってました。
医療関係にも務めているサークルの女性の先生は、年明けには一段と感染者が拡大しそう。その時に備えて、リモート学習ができるようにと、かねがね話していましたが、ついにぼくたちの小さなサークルにもコロナ禍が及んできました。
HP作成サークルとは、いろいろ個人的に関心のあること、趣味や日常の活動、意見などを自分でHPにまとめ、インターネットで、大げさに言えば、世界に発信することを楽しんでいます。テンプレート(定型の手本)を利用するブログよりは、自由に広範な自己表現のできるページを作れます。
メンバーは14人。鉄道の乗リ鉄マニア、NPOで小学生に英語教育を推進している元教員、自作の曲とマッチした映像を合体させて音楽ページを作る男性、自ら実践しているエコライフの具体例を公開している女性、海外の登山歴をまとめている女性,市内の名所旧跡を写真で案内する男性など多彩。ぼくは、山歩きや身辺雑記を書いています。まあ、平均年齢は、70代前半くらいか、おっちゃん、おばちゃんの集まりです。
ご存じの方も多いと思いますが、HP作成には、HTMLとか、CSSというプログラミング言語をしこしこ編集エディター(ノートみたいなもの)に書いて、文字の大小や画像の位置、背景デザインをつくりますが、この技術がまさに日進月歩で深化しますので、学習に終わりがない感じです。
さて、第一回の本格的ZOOM勉強会は、残念ながら不発でした。ZOOMで遠隔学習するためには参加者全員が約束の時間に送られる主催者(先生)からの招待メールに反応して、先生と自分のパソコンに集結します。すると、へたな下記のイラストのようにパソコン上の顔ぶれが並びます。
これだけでお互いに会話ができますので、会議やリモート飲み会を開いて、がやがややれますが、学習会ですので先生による黒板の板書みたいな大きな画面が必要です。そこで全員はあらかじめパソコンとテレビをHDMIコードでつないでおきますと、下記のイラストのように二画面同一が設定されます。
テレビの画面が黒板代わりになるわけですから、参加者はパソコンのマイクロソフト旗ログキーとPキーを同時に押して現れる「拡張」をクリックして、テレビはZOOM画面、各自のパソコンは、エディター(編集ノート)を開くことにします。先生と生徒の画面が別々になります。文字がよく見えますので必須です。もちろん会話も録画もできます。
今回は、この調整が慣れていないために、音声が出なかったり、画面が消えたり、なかなか一斉にヨーイ、スタートに立てません。その指導と試行錯誤の繰り返しで、無料の40分制限を二度挑戦して終わりました。(有料なら時間制限はありません)
ぼくは、孫息子が小さいとき、Skypeで話したり、娘たちとLINEで交信していたので、幸い、あまり迷うことなく、ついていけました。
先生は、図らずも時代の最先端を行くコミュニケーション・ツールを活用する高齢者集団と喜んでいるのか、おかしがっているのか、とても熱心です。
別々の場所に住む高齢者14人が自宅の居間で、お茶やコーヒーをすすりながら、ぼくは先生には見えないので、お湯割りの焼酎を飲みながらのリモート学習。なんという便利で効率的な技術革新の時代に生きていることかと実感します。
だが、趣味の会ならいいが、これが仕事となり、いつ流れてくるかわからぬ招待メールと定刻にパソコンの前に座らざるをえないテレワークとなれば、うんざりする拘束感を覚えるだろうなと思います。今にテレワーク症候群というような神経性疾病が現れるかも。
こういう仕組みが利用できることによって、職を失ったり、逆に仕事にありついた人もいるのに違いないと思います。技術革新は誰のためか、幸せに通じるのか。それが課題ですね。
むかし、勤めていた元の職場でコンピューターが全面導入されたため、一人前になるのに5年、10年かかった活版印刷の職人芸の従業員多数が次々と職場を去った荒波のときを想起します。グーテンベルグが、15世紀半ば、その技術を発明してから、約500年後の大転換の時代でした。
若いのに腕がいい職人だった男性は、「転職先は魚釣り道具屋です。サカナがおらんようになることないわ」と寂しそうに苦笑いしたのが印象に残っています。技術革新には、犠牲者がつきものですから、恩恵ばかり強調するわけにいきません。