退屈な80代

還暦、古希、傘寿を過ぎて 日々思うことを綴ります。

春の酔い

 タイガースが快調な出だし。あの藤浪投手もイップスから解放されて、今季は復調の兆し。だが、対ドラゴンズ戦では「勝ち投手」の権利をえたのに、後続投手たちがつぶしてしまいました。                                       (イップス、メンタル面での運動障害とされる)


 阪神は逆転負けするわ、藤浪に勝ちがつかないわ、矢野監督の継投策は相変わらずヤワやなあ。こうなると、飲んでいる焼酎がガクンとまずくなります。お酒の味も気からですね。少しアルコールがはいっていますので、ここから脱線します。


 ぼくはアルコール好きですが、あまり品格のある呑み助ではありません。盃を手に取り、じっくりと見つめて、やおら静かに口の運び、かみしめて味わう、、、。だいたい日本酒をやりませんので、そんな深い飲み方をしません、


 ですが、ビールやウイスキーを重ねても、踊ったり歌ったりすることもなく、暴れたり。大声をあげたり、泣いたりすることもありません。まあ、おしゃべりになるくらいかな。他人から見ても、あんまり面白い味のある酒飲みではないなと自覚しています。


 したがって、酒にまつわり「あの一球が試合を決めた」というような劇的な飛躍や挫折の体験はありませんが、大いなる失態はたくさんやっています。苦い思い出の筆頭は、現役のころに毎度の電車で乗り越したことです。


 自宅最寄りの降りる駅は急行停車駅なので、次だなと頭のなかで意識しているのに、目覚めると、はるか前に通り過ぎて、終着駅だったというのを繰り返しました。もう戻る便がなくて、遠い駅からタクシーを拾って帰宅する始末。


 郊外電車に乗る前に、地下鉄を途中駅から乗るのですが、これも目覚めると終点、そのまま乗っていて目覚めると、逆方向の終着駅だったことも、ときどき。降りる駅を通過して行ったり、来たりしているのです。


 ほぼ昏睡状態なのです。よくまあ、モノを盗られたり、ケガをしなかったものです。あるとき、目覚めると、車内は真っ暗。外も真っ暗。どこかな、ここは?? どうやら車庫内らしい。どうしたものかと思っていると、パッと車内の電気がついて、しばらくすると向こうの車両から車掌が現れて、こんな問答。


「お客さん、どうしますか、ここから外へ出れますよ」
「この電車、ここ止まり?」
「いや、あと5分したら、本線に出ます」
「じゃあ、乗っていく」


 これで思い出した。入社したてに配属された部署での酔っ払い猛者のこと。その先輩は、大阪駅でうっかりjR在来線(当時は国鉄)を乗り間違えて、酔いが醒めたら「富士山が見えるとこだった」と言ってました。   


 この先輩は、別の日には、酔ってタクシーで帰宅し、嫌がる運転手を家にあげて、一緒に飲み直し、翌朝、そのタクシーで出勤したというエピソードを持っていました。飲まないときは、ひょうひょうとした、やさしい人柄でした。


 遠距離乗り越しといえば、優秀な後輩は、もう新幹線の時代になっていたので、目を覚ますと、博多駅だったといいます。これは記録的な「遠距離乗り越し」で、何度も飲み仲間のあいだで、酒のサカナになりました。


 同期の友人は、居酒屋で意気投合した酔っ払いを家に連れて帰り、奥さんに夜中の宴会を強要した。奥さんはてっきり会社の先輩と思ったらしい。本人も朝、目を覚ますと、横にぜんぜん見知らぬ男が寝ており、仰天したという。


「その男、どないしたんや」
「向こうもびっくらこいていたが、事情がわかると、お互いさまで、朝飯一緒に食べてから、最寄の駅まで送っていったなあ」
 友人は、この一件で、奥さんの信頼をなくし、あとあと具合が悪い状態が続いたとこぼしていた。


 長いサラリーマン生活でした。勤め先は、自由な空気というか、気が緩んだ空気というか、そんな会社だったので、酒の上のけったいな振る舞いをした先輩、同輩、後輩は山ほどいましたね。別の機会にまたご紹介しましょう。


 それにしても、虎の子、藤浪投手に早く一勝をあげさせたい。藤浪が勝つと、今季のタイガースは波にのれそうです。


 いぜんジムで、巨人フアンのおっちゃんが、飲んでいたコップをテレビ画面には投げつけたという武勇伝を聞きました。接戦を負けた悔しさに発作的にやったそうです。画面は粉々に割れて、、高くつくテレビ観戦です。


 このおっちゃん、ふだんでも巨人が負けると、「来シーズンはハラを変える」と球団オーナーのようなことを口走る熱狂的フアンです。酔余の果てに巨人フアンもトラになるという
お粗末です。

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