退屈な80代

還暦、古希、傘寿を過ぎて 日々思うことを綴ります。

ばらのアーチ

 庭にバラの花のアーチらしきものが完成しました。


 連れ合いが花好き、家庭菜園好きなので、年中なにかしら花が咲いています。それでもいいのですが、欲をいえば、バラのアーチを作りたいと思ってました。単純なタチなので、散歩に出て、お目にかかる他人様の庭にあるアーチが羨ましい。


 何事も思い立つと、やりたがりですが、完成品どおりにできた試しがありません。最近ではコタツ布団の上の乗せる板を、いわゆる民芸調と思っていますところの、ややすすけた時代ものの風合いのある板にしようと挑戦しましたが、正方形を作る板さえ格好がつきません。クギ一本、まともに打ってないから、形にひずみ、ゆがみが出ます。


 木目調の油性ペンキを塗りましたが、出来そこないの黒板みたいで、お話にならない。木工好きの友人宅に持ち込んで機械やすりで、荒っぽく削り落としてもらうと、多少、味わいのある感じになりました。


 味わいともなると、好みの問題なので、手伝ってくれた友人は、これでいいのか、フーンといった顔をしていましたし、連れ合いは、ケガせずに済んだと、評点をずらしていました。


 ところで、バラアーチの話。そんなわけで手の込んだ細工ものはダメ。プラおもちゃのように組み合わせるとできるヤツを探して、寒い二月のはじめに花壇に立てました。高さ220センチ、幅90センチです。下の写真は、その骨格です。


(小さいアーチは影です。へたくそですみません)


 アーチの右側に、前から庭で咲く名前知らずバラを、左側には、その名もピエール・ドゥ・ロンサールという人気の苗木を買ってきて植えました。ピエールさんは、16世紀フランスの叙情詩人の名とか。いわくありげ、ですね。


 苗木は高さ30センチほど。調べてみると、バラは大食い、大呑み助。つまり肥料と水分補給が欠かせない贅沢な花らしい。おそらく園芸家が、そうしてしまったのだろう。野バラだって、美しい。


 牛ふんをよく混ぜた土に液体肥料ハイポネックスを溶かした水を週一くらいでやりました。アーチに使う「つるバラ」は、ほとんど一季咲きで、四季咲きは少ないらしい。幸いピエールさんは、四季咲きすることもあると言います。


 三月の陽光を浴びると、すくすく成長。一日1センチづつ伸びる感じ。ピエールさんは四月中旬には、つぼみができました。一年目のつぼみは、花を咲かさないように、つぼみを摘み取り、株をしっかり育てようとガイドされていますが、一年先では、こちらが生きているかどうか、わからない。ガイドを無視して咲かせることにしました。


 五月下旬のいま、念願のバラのアーチは、それなりに恰好ついています。右側のバラはもともとややピンクがかった白い花。ピエールさんの方は、カタログでは何層もの花びらが花芯から紅色がにじむようなグラデーションのきれいな花となってますが、実際に咲いたのは、つつましい茜色がさす白色が深い花?!。




 十分に美しいので、満足していますものの、カタログとは大違い。ナマものの通販は、難しい。こんな時は、どうすればいいのかな。クレームつけたら、お前の育て方が間違っているから、色が違うんだよ、と言われるのかな。


 お花見(梅や桜)にはアルコールがつきものですが、バラのアーチを見るときは、やはりワインが似合うのかな。コロナ禍、巣ごもり中の癒しになりました。
  


×

非ログインユーザーとして返信する