退屈な80代

還暦、古希、傘寿を過ぎて 日々思うことを綴ります。

連戦連敗のあとに

 「天下三不如意 」とは、自分のおもうままにならない三大事柄とされています。絶対権力者の白河法皇が「賀茂川の水、サイコロの目、山法師(比叡山の僧兵)」を挙げて、「これぞわが心にかなわぬもの」と嘆息したと言います。


 傲慢な権力者のグチにならっても、ぼくなんか、世の中のこと、身の回りのこと、すべて不如意だらけだが、あえて三つに限れば「時の流れ、阪神タイガース、野党の統一戦線」となりましょうか。


 今年もリーグ優勝を逸したタイガース、総選挙で大敗した野党、いずれも大きな期待を裏切ってくれました。連戦連敗という、イヤな感じ、です。優勝にしろ、党勢拡大にしろ、ぼくが関わってできることではありませんが、「今回こそ」という願望を託したことが、実現しないとなると、そうとう気持ちが落ち込みますね。


 毎晩の焼酎が、湯割りからロック、ストレートとだんだん濃くなり、天井を見上げてため息をつくことが多くなります。水槽に近づくとエンゼルフィッシュが寄ってきます。エサがもらえると、学習しているのです。まるで池のコイと同じです。タイガースも野党も、かねての失敗から、なぜ学習しないのか。まあ、あれこれ愚にもつかぬ状態が4,5日続きます。


 しかしながら、長く生きてくると、こんなことに、よく出会うのです。自然に身に着けた治癒力のおかげで、気持ちを改めます。次の思うことに軸足をうつすことにしています。こうしないと、心身が持たない。


 タイガースの場合、高橋や伊藤の両投手、佐藤輝、中野といった新進気鋭の野手が目覚ましい活躍をしました。このメンバーが来季もシーズンを通じて活躍すれば、期待が持てます。


 タイガースは、しばしば有能な新鋭を二年目につぶす悪癖がありますから、どうなりますか。もう何十回も裏切られていますが、そんなタイガースの体質も併せて、ファンをやめられない。来季優勝も正直なところ、アテにできませんが、期待したい気持ちにはかわりありません。難儀な話です。


 総選挙。自民を15議席減らしたけれど、立憲で14,共産で2議席減らしていては勝てない。野党統一戦線は、根本的に見直すべきですね。エダノが辞めるのはやむ得ないが、個別の争いでは、アへ側近のアマリを小選挙区で落としたのは大金星。イシハラを引きずり落としたのも金星でした。アへが前回より2万票減らしたのも成果です。最盛期からなら6万票減らしています。じわりボディブローを与えています。


 岸ダメ政権は、アへ、アソウの主導権争い、公明との連立をそのままに躍進維新、国民をどうと取り組むか難題でしょう。維新のマツイは早くも改憲日程を口に出しています。来年の参院選までに迷走を重ね、ボロを出すことでしょう。


 一方、野党で大打撃を受けたのは、立憲のツジモト・キヨミを失ったこと。国会論戦をまともにできる代表選手が姿を消したのは、痛恨の失敗でした。


 しかし、よくしたもので、新しい期待の星が登場しました。大阪5区から比例代表で復活当選した「れいわ」の新人、オオイシ‣アキコ 44才です。大阪大大学院卒、機械工学の専門家です


 この人は、権勢を誇った維新創業者、ハシモトに食ってかかった府庁職員として、知る人ぞ知る女性です。府知事になったばかりのハシモトの最初の職員朝礼でした。職員に抑圧的なホラ演説したのに対して30才のオオイシが立ち上がり「(公務員は)どんだけ、サービス残業していると思っているのですか」と抗議して一躍、話題になった当時の府職員です。府庁退職後、あれから苦節14年、ついに宿願の舞台に登場してきました。


 ハシモトは、公務員が仕事せずに既得権に安住して民間人よりラクしていると、公務員や教育公務員を目の敵にして、事情にうといおっちゃん、おばちゃんたちをだまして、支持を広げました。ハシモトは政治家になったのは、権力欲と名声欲を最高に満足させるため。なにが悲しゅうて国家国民にため、といわんとあかんのか、という意味のことを彼の著書に書いている野心だけの男です。


 その後の維新のやり方は、敵を作って罵詈雑言、ウソ八百も”言ったもの勝ち”という戦術ですが、この戦法は、すべてハシモトのやり方に端を発します。これをやると、話題探しがラクになる関西キーステーションのTV局が必ずとりあげますので、常に「やってる感」を演出できます。浪速の人は、なぜか,キワモノ好みです。


 身を切る改革がキャッチフレーズの維新マツイ。前知事時代の退職金を廃止したとと言いますが、実際には、その分を月収に分割して上乗せしています。そうすると、ボーナスに跳ね返って、最終的には退職金よりも300万円以上多くもらうことになりました。


 これが「身を切る改革」の実情です。その場限りの口先だけが維新リーダーの特性です。ハシモト、ヨシムラの共通しているのは、弱者相手のサラ金側の弁護士でした。ハシモトにいたっては、飛田新地(昔からの遊郭)の業者側の顧問弁護士もやってました。いつも弱い者を叩く側です。


 ハシモト、マツイ、ヨシムラの維新政治14年間で、こんな戦果をがています。(2019・2021年)


新型コロナ死者数、日本一
企業倒産率、日本一
完全失業者数、日本一
介護保険料高額、日本一
生活保護受給者数(高齢者含む)、日本一
重要犯罪件数(性犯罪含む)、日本一
児童虐待相談対応件数、日本一
全国学力テスト・ワースト日本一


  維新の議席4倍増を英紙「ガーディアン」は、「右翼ポピュリスト党」と呼んで掲載したそうです。右翼偏向の大衆人気取り党というわけ。海外の目はよく実体を見ていますね。


さて、下の記事をご覧ください。先ほど述べたオオイシ・アキコの原点です。

(Google画像検索から引用)


 沈着冷静、弁もたちます。ハラの座ったオオイシ・アキコは、大阪から生まれた本物の政治家になれそうです。世襲でもなく、地盤、看板、カバン(資金)もなく、TVキャラでもなく、一介のヒラ公務員から、自力で辻立ち一筋で這い上がってきた近年珍しいキャリアの持ち主。このときは、ある週刊誌は「大阪のジャンヌ・ダルク」と称しました。


 この人物に期待を寄せます。ヤマモト・タロウとともに、国会で活躍したあと、いつの日か大阪府知事に戻ってこれる逸材です。府政をめちゃめちゃにしている維新の負の遺産を一掃してほしいものです。そうした夢の中の夢が実現できれるといいな、と思うと、うつ気分は解消しますね。




 以下はYOUTUBEにアップされたTV番組です。ご覧ください。

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