退屈な80代

還暦、古希、傘寿を過ぎて 日々思うことを綴ります。

ジャガイモ収穫

 暑すぎるので、気が進まないのですが、ジャガイモの取り入れをしました。


 朝9時ごろに貸し農園の菜園に行きますと、入れ替わりに帰るおばさんがいます。日の出とともに来ていると言います。勤勉なおばさんに脱帽です。菜園いじりが楽しみなのです。


 ジャガイモはキタアカリという品種で、3月8日に種イモを植えました。ネット情報によりますと、100日過ぎたら、収穫時ということでした。スコップを持って、硬くなった畝に力を込めて掘るのは、大変ですが、どんな具合にできているのか、やり始めると、ワクワク感があって楽しいものです。





 ピントのずれた写真(涙)のように、小さいものが多い。大人のこぶしくらいのものは目立つほどありませんでした。三つ四つ、食中毒のもとになる皮が緑化しているものもありました。土寄せが行き届かなかった怠慢のせいです。


 何事もしっかり手をかけてやらないと思うように育たない。当たり前のことを学ばせてくれます。この点では植物育てがいちばん分かりやすいかもしれません。小学生の低学年の学習にアサガオを育てるのがありますが、理にかなった勉強ですね。


 ジャガイモは種イモから栽培するしか知識がありませんでしたが、途中から紫紅の小さな花が咲いて、小さいトマトのような実がなったとき、ジャガイモもタネからできるんではないかと思いました。




 ネットで調べると、出来ることができるが、最初の年は、指先ほどのものしか取れず、さらにそれを種イモに植えて実を取るを繰り返し、二、三年後にようやく一人前?の大きさが収穫できるそうです。効率が悪すぎて、普通はやらないとありました。育種農家の研究用にやるらしい。なるほど、でした。


 熱中症にならないか、びっしょり大汗をかいて、それでも意気揚々と車に積んで帰り、連れ合いに見せて、夕食にはポテサラを是非と頼んで、シャワー。ついでサッポロ黒ラベルのビールを流し込んで、生き還りました。ホッ。


 先日、関西の古典芸能などに造詣の深い評論家、木津川計さんが、ラジオ・エッセイで、こんなことを言っていました。新聞を二種類購読していて、朝からじっくり隅から隅まで読むそうです。週刊誌二冊分くらの分量に目を通して、お昼になると、ビールを美味しくいただくと言います。


 「昼からビールを飲むなんて、、、お叱りになる方がいるかもしれませんが、私はもう86才です。長い間しっかり働いてきたつもりですので、これくらいの贅沢はお許しを、、、」
という意味のことを、しゃべっていました。


 まったく同感ですね。誰にも遠慮することはありません。昔なら縁側に盆栽を並べてハサミを手に持つような、穏やかで、平和な時間です。自分で稼いだ金で自分の暮らしを楽しんでいます。どこからも文句をうける筋合いはないのです。でも、いまのウクライナやロシアのお年寄りは、こうはならないでしょう。


 日本でも、つい70数年まえは「贅沢は敵だ」などと着るものも,食べるものにも困窮し、イモのツルをかじりつなぐ、どん底の暮らしにまでの落ちていたのです。そんな苦境を招いた指導者たちは、戦争の責任を取らないどころか、いち早く、敵国アメリカのご機嫌とりに走りました。


 A級戦犯だった岸信介は開戦の時、閣僚で署名した人物ですが、アメリカのニューヨーク・タイムズ紙のティム・ウイナー記者が公開された米公文書をもとに書いた『CIA秘録 上下』(文藝春秋刊、2008年)によると、戦犯を釈放されたあと、GIA(対外中央情報機関)の工作員(エージェント)になり、日本の情報を提供し、アメリから莫大な政治資金を得るようになります。


 岸信介は、四代にわたる米大統領の下で秘密工作員を務め、巨額の秘密資金を自民党の勢力の拡大や左翼封じに使う傍ら、アメリカの国益に都合がいい国にになること、いつでもどこでも日本の国土を米軍の基地にすること、核兵器を貯蔵する場所の提供などを約束したとされています。


 日本の国益をアメリカに売った張本人じゃやないですか。その岸信介を敬愛してやまない孫が、あのアへです。アへの異常なほどのアメリカ追従の姿勢の裏にあるのは、彼もまた??という疑惑があります。アメリカの公文書公開は25年ー30年先ということですから、はっきりするのは遠い先のことですが、、。


 先の大戦で南の海やジャングルや沖縄で死んだ兵士たちの遺骨がいまでに残されています。内地(本土のこと)で米軍の空襲で親や子を失い、家を焼かれ、焦土と化した国民一般に対しては、一円の補償さえありません。「国家非常時の際の災厄は受忍すべきだ」という理屈です。非常時を作ったのは、そもそも、国家指導者なのに。


 先の大戦で国民が痛切に学んだことは、「国家は責任を取らない」という事実です。戦争の直接の体験がないからと言って、戦争の殺戮と破壊のむごさに想像力が及ばない者はいないでしょう。


 「護憲の壁」が崩されると、いまの小中高校生から大学生あたりが、米軍とともに戦地で犠牲になり始めるでしょう。こういう動きは、あれよあれよという間に、、加速されて、戦時下に利益を受けるものを中心に一気に「にわか愛国者」が、ぞくぞくと我が物顔になっていきます。


 年寄りの心配しすぎではありません。ポテサラでビールを飲める夕餉は、幸せなものです。この平穏をいつまでもと、切におもいますね。


 若い時からファンの吉永小百合さんは、FACEBOOK(引用)で、護憲の大切さをしみじみ訴えています。



 みんで投票にいきましょう。ぼくと連れ合いは、期日前投票に行ってきました。

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