退屈な80代

還暦、古希、傘寿を過ぎて 日々思うことを綴ります。

百日紅 余談

 庭の百日紅が見事です。うちのは赤紫色の花で、名前通りに夏の間ずっと咲いています。
 庭のシンボル・ツリーです。


 (上からの写真


 近くには、白や赤のみの百日紅も咲いていて、華やかなかんじです。赤紫色の花は、妖艶です。ナタリー・ウッドよりも、マリリン・モンローか、ジーナ・ロロブリジータか。ナタリー・ウッドは昔の映画好きの人にしかわからないかな。ジェームス・ディーンやジョージ・チャキリスの恋人役でした。(古いナ)


 夏の花と言えば、夾竹桃(キヨウチクトウ)が、かつては印象強い。公園や学校の生垣にたくさん植えられていましたが、葉や茎、花にまで猛毒があることが分かってから、いつのまにか伐採されて、ほとんど姿を消してしまった。ネパールに山歩きにいったときは、あちこちで夾竹桃が巨大に繁り、林になっていた。現地の人には、大切な樹木なのだろう。


 百日紅は、ヒャクニチコウと読みますが、ふつうはサルスベリと言っています。手元の古い広辞苑(4版)で調べますと、驚いたことに「ヒャクニチコゥ」では、独立した項目はなくて、「サルスベリ」の項目で(猿辷り、百日紅、紫黴花)と出てきます。樹皮がツルツルして猿も滑ると言われていますが、知らなければ、百日紅をサルスベリと読むのは、いくらなんでもムリですね。


 ムリといえば、いまどきのキラキラネームみたいに漢字の音訓読みを外れた勝手読みと同じようなものです。先の法務省の戸籍法改正試案では、人名のつけ方についても審議され、「原則、公序良俗に反しない限り」の読み方はOKとなり、「光宙」を「ピカチュウ」、「大空」を「スカイ」と読ませてもいいか、という線が出てました


 人名にフリガナ(印刷用語ではルビ)をつけないと本人の希望する通りに読めないというような名づけの国がほかにあるのだろうか。あいにく聞いたことがない。どうなんだろう。どなたか教えていただきたいものです。こんな問題が起こっているのは、戸籍法には人名について常用漢字と人名用漢字の字数制限があるものの、「読み方」まで法が求めていないためです。


 実際に「七音」が「ドレミ」ちゃん、「黄熊」が「プウ」ちゃんの人がいるそうです。「愛保」が「ラブホ」ちゃんも実在するとか。先が思いやられます。名づけには名づけ親の志向や教養が問われますね。そのうち日本人の名前は、本体とルビ付きという二行書きが当たり前になりそう。これってデジタル化しても厄介さには変わりないだろうな。


 後付けでもいいのなら、以下の人は、こうルビを振りたいね。
              キカヌチカラケントゥシコクソウカイサン
総理大臣  岸 田  文 雄 


           ゴリンクイモノ
元首相    森   喜 朗


         ビベイハンニチセンソウホウセイモリカケサクラトウイツキョ
           ウカイネツゾウギゾウコッカイムシムチムノウ寿限無
 元首相   安 倍  晋 三

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