退屈な80代

還暦、古希、傘寿を過ぎて 日々思うことを綴ります。

南京豆の綱わたり

 ちょっと意味不明な言葉ですね。
 なんとなく、おかしいと感じるフレーズです。


 就職して最初の赴任地で、夜になると、職場で先輩たちがマージャンをしていました。ジャラジャラと牌をまぜて、勝負を争うのですが、ツキがあるかどうかが、だいぶ左右されるゲームらしい。だんだん熱っぽくなります。ぼくはマージャンをやりません。


 みんな食いいるような顔つきでやってますが、いいテがあったのか、狙い通りに行かないのか、「ああ、南京豆の綱わたり」とか「花のパリかロンドンか」などと、うれしそうに、あるいは、悔しそうに軽口たたたき合いながらやってました。この軽口は、なぜか調子よく、歌うように口ずさみます。


 あれから数十年、いまも、この軽口の出所由来をしりませんが、昔の活動写真の弁士が上映まえに口上にしたとか、トラさんような大道で香具師が客集めに”歌った”とか諸説あります。ググりますと、ありました、ありました。


さぁて皆さま。
文明開化は、エレキ応用活動大写真。
花のパリか、ロンドンか、
月が鳴いたか、ホトトギス、 (泣いて血を吐くホトトギス、の説も)
あらま、ちょいちょい、ゆでアズキ、
南京豆の綱渡り、
さては南京玉すだれ


 題名はわかりませんでした。七五調で、なんともユーモラスです。声に出して、読んでみると、バカに調子いいけれど、全体として、なにか意味があるというものではないようです。


 さて、この南京豆のことですが、今は南京豆というよりも落花生やピーナツというのが一般的です。その落花生の苗を、今年初めて畑に植えました。日ごろウイスキーを飲むときや山歩きの友として馴染んだ食べ物ですが、畑の落花生をみたことがありませんでした。


 



 青い小さな葉が茂り、やがて黄色い花が咲きました。可憐な花です。この花が熟すと、地面に落ちます。落ちて、畑の土の中にもぐり、実を作り出します。なぜか不思議な仕組みです。花から直接、実が成る方が、ラクな気がしますが、面倒な手順を踏む植物です。


 花が落ちるから落花生、これが名前の由来だそうです。キシダメの支持率が落ちるのは、有権者がソッポを向く単なる「落下」で,何も生みませんが、、。



 サヤ付き落花生を茹でて食べるのが、一番おいしい食べ方と知って、試してみました。
鍋で茹で上げました。殻をパンと破って、薄皮をむいて、、野趣のある食べ方で期待がまします。さあ、試食。やわらかい食感。ピーナツのイメージとちょっと違うなあ。


 うん、これって、微妙だ。おいしいとも、まずいとも、決めかねる。甘味がない。正直、ふだん食べるピーナツほどうまくない。塩が少なかったのかな。茹で時間が長すぎたのかな。土がよくなかったか、肥料が足りなかったか、ことしの暑さがよくなかったか、いろいろ首をひねります。どこで間違ったのかな。連れ合いも、「いまいちやね」とそっけない。


 こんな期待外れのときは、ああ、鳴いて血を吐くホトトギス、ギリギリかろうじて、うまくいったときなんか、ああ、南京豆の綱渡りとぼやくのかな、知らんけど。


         気をつけよう、汚染水と自己維国!!


  南アフリカの初代黒人大統領。アパルトヘイト(白人優位黒人差別の人種差別政策)に抵抗し、撤回させた偉い人。


(GOOgle画像検索から引用しました)

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