退屈な80代

還暦、古希、傘寿を過ぎて 日々思うことを綴ります。

コロナ余聞

 学校の新学期を9月始まりにしようという動きが急浮上しています。コロナ禍の終息が見通せないまま、火事場便乗的な提案ではありますが、教育関係者が大好きな欧米の学期制度に合わせたグロバール化に足並み揃えられるチャンスであります。


 昼間の街はひっそりしています。家にじっとしていると雑念が浮かびます。このまま、「ステイホーム」が続くと、来年あたりベビーラッシュが起きるかもしれませんね。


 むかし、ニューヨークで大停電が起きた時、9カ月後から一時的なベビーブームが起きた、という都市伝説があります。まだ二十代だったので、ウーム、なるほど、と人の営みの摂理を納得したものです(笑)


 人類が恐竜のように死滅することなく、繁栄しているのは、極端な気候変動や大洪水や大飢饉や感染病を乗り越える知恵と生命力があったからでしょう。踏まれても、蹴散らされてもめげずに種の保存に反応する生き物の強さと思われます。


 ステイホームの効用で、そんなことが現実になれば、いかなる人口増進策よりも、感染症がもたらす脅威の方が効果的ということになるかもしれせん。少子化に悩む政府は、棚からボタ餅でしょうが、どんなもんでしょうね。


 ニューズウイーク日本電子版によると、アメリカではヒヨコがバカ売れしているそうだ。また、ハフポストによれば、アメリカではペットの犬が売れて売れて、保護施設にいる犬まで、にわか里親に引き取られていると伝えています。イライラや閉塞感を紛らわすため身近な動物から安らぎや癒しを求めているだろうと思われます。


 日本では、アルコール依存症を治癒中の人たちが、「家呑み」におぼれ、ぶり返しているとか、休業要請に応じないパチンコ店名を自治体が制裁の意味で公表しているのを逆手にとり、パチンコ難民が大挙してい移動しているという報道もあります。懲りない面々です。


 長く生きてきましたが、こんな事態は初めて。むろん職を失ったり、店を畳んだりする人々に同情は禁じ得ません。しかし、ペストやコレラ、赤痢、結核、エイズのように感染症には制圧してきた歴史を持っていますので、必ずやコロナ禍も終息し、元の平穏を取り戻すでしょう。


 問題は、未曾有のコロナ禍でぐちゃぐちゃになった国際関係はじめ国政の教育、医療、税制、経済などのシステム改善、新たな制度設計なんかに、今回の重い教訓を生かせられるかどうか。


「マスク二枚」おじさんの顔を見てたら、まったく心許ない限りです。長生きしても、先に灯が見えないのが、しんどいところです。

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