退屈な80代

還暦、古希、傘寿を過ぎて 日々思うことを綴ります。

アベノマスク

 アベノマスクが、やっと届きました。手元には、早い時期にスーパーで買ったものや、娘の差し入れがあり、十分です。いまさらアベノマスクなんか期待していないのですが、「配る」というからには、うちには、いつ来るのだろうかと思っていた。


 あれこれ評判悪いアベノマスク。確かに小さい、物持ちがいい家人が、娘の小学生のころのマスクを探しだし、並べてみると、ほぼぴったりの大きさ。


 スーパーで買ったものと比べると、横幅で2センチ小さく、縦は無限大。無限大は冗談ですが、アベマスクは縦に”プリーツ”というかマチ”がないから、鼻の頭に乗せれば、あごががら空き。逆にあごを覆えば、鼻に届かない。スーパーで買ったマスクは、三層、不織布。まさに高級品と劣悪品の違いです。


 つまり、アベノマスクは素人目にも役に立たないしろもの。届いたころには、街に性能がすぐれたマスクが安くあふれており、いまやアベノマスクはなんの役にも立たない。


 マスクが安く出回っているのは、アベノマスクが市場を押し下げたからだと、政府高官がプラス講釈していますが、むろん、これは経済常識を惑わす詭弁。 単に需要と供給のバランス、品質の差にすぎません。


 報道で伝えられているところによると、発注した経産相のおえら方は、「中身は何でもいいから、早く数量を揃えろ」と。そのうえ「花粉症を防ぐ程度でいい」とも指示したそうです。


 おかしいのは、資本主義の牙城である経産省の高級官僚さえ、いざとなると、かつての共産圏の計画経済のように手抜き容認の「数値目標」だけを口走ることです。競争を排除、質を問わず、モノだけ揃える経済と独裁が行き詰まったことを、つい忘れるらしい。


 この発言は、はからずも国民のために誠実に仕事をすることをすっかり忘れたアベ政権の姿勢を体現しています。デフレ脱却、物価2%アップ、拉致問題、北方領土は内閣の最重要課題といいつつ、一歩も動いていません。もう8年間にわたって、アベ一強は「一生懸命やってるフリ」してきただけにすぎません。


 その一方で、極端な対米従属、モリ、カケ、サクラ、またカケ、、、三権分立の破壊、国家の私物化、、、、目も当てられない民主主義の危機にあります。アベノマスクは、のちの世の笑い話になるでしょう。


 これを書いた直後、またマスクが十枚も届いた。三層、不織布のいい品です。住んでる街の役所から「ご高齢者への特配」とありました。

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